口腔機能低下症にならないために今日から始める口腔ケア
口腔機能低下症とは、その名の通り口腔内の機能(咀嚼、嚥下、構音、唾液、感覚)が低下していく症状です。 原因は主に加齢ですが、その他にも疾患や障害など様々な要因があります。口腔機能低下症を放置していると、 お食事をすることが難しくなり、お口だけでなく全身の筋力が衰え、特に高齢の方は要介護状態につながります。
こんな症状に気が付いたら「口腔機能低下症」の可能性があります。
☑ 食べ物が口に残る
☑ 固いものが食べにくい
☑ 食事中にむせる
☑ 食事の時間が長くなった
☑ 食べこぼしがふえた
☑ 飲み込みにくい
☑ 口の中が乾く
☑ 滑舌が悪くなった
☑ 口臭が気になる
口腔機能低下症を診断する7つ の検査項目
口腔機能低下症の検査は以下の7つの項目を行いその内の3つ以上の項目が基準値以下であれば、「口腔機能低下症」と診断します。
① 口腔内の衛生状態不良
② 咀嚼機能の低下
③ 口腔内の乾燥
④ 舌と唇の運動機能の低下
⑤ 嚥下機能の低下
⑥ 咬合力の低下
⑦ 低舌圧
「口腔機能低下症」にならないために心がけるべきこと
◆口腔衛生状態を保つために
1日2回以上 歯を磨き、歯間ブラシやフロスを使いましょう。
義歯やマウスピースを使用している場合は、こまめに洗浄して清潔に保つことが重要です。
舌ブラシを用いて舌も綺麗にしましょう。
◆咀嚼機能の低下を防ぐために
食事の際は1口に20~30回咬んで食べることが理想です。
◆口腔乾燥にならないために
日常的に、口をしっかり動かしましょう。
唾液腺のマッサージを行い、ジェルなどの保湿剤を併用しましょう。
口がポカンとあいてしまったり、口呼吸にならないよう、MFT訓練(口腔筋機能療法)を受けることも効果的です。
◆舌口唇運動の機能低下を防ぐために
舌の筋力を鍛える運動をしましょう。
舌のトレーニングは、誤嚥性 肺炎のリスクが減少したという報告もあります。
早口言葉など口をよく使う運動をしましょう。
◆嚥下機能の低下を防ぐために
飲み込みの力を鍛えましょう。
呼吸訓練などを行い、呼吸する筋肉を鍛えましょう。
◆咬合力の低下を防ぐために
虫歯や歯周病で歯を失うことにより、歯全体でかみ合う力が不足します。
定期的に、歯科医院で検診を受けましょう。
歯ごたえのあるものを食べ噛む力を鍛えましょう。
◆低舌圧にならないために
舌をよく動かすようにしましょう。
舌を口の中で弾いて音を鳴らしてみましょう。
口腔機能低下症を予防していくことは摂食・嚥下の障害や低栄養・廃用・要介護状態への移行を防ぐことに繋がります。
わからないことがあれば、たかはし歯科クリニックのスタッフまでご相談下さい。